◆第16章:初めてのデート(8)
- 2017/04/21
- 18:19
と、思った時、突然、電話が掛かってきた。彼が電話に出る。「★○◆□」タイ語で何か説明している。強い口調に変わった後、電話を切って、彼は言った。「今から彼女のところに行こう。」「はぁ??」そして、彼が運転手に行き先をタイ語で何か伝えている。「散々、色々言ってるから、じゃぁ連れて行くから会ってみろよ!って言ったんだ。」なんか怒っているような、勝ち誇っているような顔されていますけど、どういう意図なの?「いや...
◆第16章:初めてのデート(7)
- 2017/04/21
- 18:07
タイ語で何か話してから、電話を切って彼が言った。「彼女が写真送れって言ってるから、写真撮ってもらおう。」「あ、それは、疑ってるんでしょ?何もございませんよー的なヤツを取ろうか。」とはいえ、少し慌てている。淡い恋心が表情に出てしまったらどうしよう。あと、ブスじゃないと彼女が心配する、心配する、だからブスな顔で!結果、緊張しちゃって肩をすくめて、目が見えなくなるくらい笑って目を細めた。普通に盛り上がっ...
◆第16章:初めてのデート(6)
- 2017/04/21
- 17:54
「俺の一番イケてる時代の写真、これ。」「えー!金髪ー!!これニノ?」あー、うーん・・・イケてる・・のか?よくある勘違いってヤツかな?顔は変わんないし。いやー、でもここでバッサリダメっつったら可哀想過ぎるしなー。「あー、まぁイケてる・・・かー。あ、こっちの別な写真のほうは(まあまあ)イケてるね。ま、でも私、この人だったら好きにならないけどね。私は真面目な男性が好みなんでー。」「あ、そう?ま、いいけど...
◆第16章:初めてのデート(5)
- 2017/04/21
- 16:51
私、ちょっとポカーンとしてたかも知れない。だって、確か、44平米で家賃10万円って言ってたよね。目の前に現れたのは、すっごいゴージャス過ぎるほどの超高級マンション。全体の色調は黒と紫で、真ん中の2階から吹き抜けになった通路の上からは、薄暗い室内をこれでもかって程にキラキラと輝かせる照明が光っている。1階の右手前には、水の流れる3mくらいのガラスのオブジェ。その前には、2段低くなった高さで、日本の一...
◆第16章:初めてのデート(4)
- 2017/04/21
- 16:37
「うん。もうね、無理。疲れたもん。私、釣り向かない。3匹釣れたからもう満足。」私の性格がよく出てる気がする。集中する時はするんだけど、上手くいかないと、というか思い通りにいかないと、途端に集中力が切れる。要するに飽きっぽいのだ。(※ADHDの特徴、新規追求性)そんな私を尻目に、彼は一生懸命釣っていたと思う。あちこち、場所を変えながら、ひたすら釣り堀を眺めている。まるで、20年間の空白を埋めるかのように...